愛しの残念眼鏡王子
私が一生涯の最後に好きになった人は、優しくて笑顔が可愛い人。
けれど、男性版ドジッ子でちょっと残念な一面もある。
おまけに鈍感だし、抜けているところもある。
半年後――。
「無事に届きますよーに!!」
ポストに結婚式の招待状を投函すると、まるで神頼みするように両手を合わせる彼に、思わず笑ってしまった。
「一郎さん、そんなにお願いしなくても無事に郵便さんが届けてくれますよ」
「いや、それはそうかもしれないけどさ。……送った相手が相手だし」
さっき一郎さんが投函した招待状の送り先は、彼がプロポーズした相手。
漢字は違うけど、私と同じ名前の彼女だ。
幸せになった自分を見て欲しいから、招待してもいいかな? って聞かれた時は、実に一郎さんらしくて笑ってしまった。
手を繋いで自宅へと戻る途中、一郎さんに聞いてみた。
「なにかメッセージを書いたんですか?」って。
そうしたら実に彼らしい答えが返ってきたんだ。
「小野寺さんへ、是非、神さんとご出席してくださいって書いただけだよ」と。
けれど、男性版ドジッ子でちょっと残念な一面もある。
おまけに鈍感だし、抜けているところもある。
半年後――。
「無事に届きますよーに!!」
ポストに結婚式の招待状を投函すると、まるで神頼みするように両手を合わせる彼に、思わず笑ってしまった。
「一郎さん、そんなにお願いしなくても無事に郵便さんが届けてくれますよ」
「いや、それはそうかもしれないけどさ。……送った相手が相手だし」
さっき一郎さんが投函した招待状の送り先は、彼がプロポーズした相手。
漢字は違うけど、私と同じ名前の彼女だ。
幸せになった自分を見て欲しいから、招待してもいいかな? って聞かれた時は、実に一郎さんらしくて笑ってしまった。
手を繋いで自宅へと戻る途中、一郎さんに聞いてみた。
「なにかメッセージを書いたんですか?」って。
そうしたら実に彼らしい答えが返ってきたんだ。
「小野寺さんへ、是非、神さんとご出席してくださいって書いただけだよ」と。