愛しの残念眼鏡王子
最初は戸惑ったけど、気に掛けてもらえるのが嬉しくて。でもなかなか素直になれなくて……。
優しくしてもらっているのに、飲み会と聞くとあの日の記憶がフラッシュバックしてしまい、誘われても断ってしまっている。
ユウがいれば、私は幸せだった。
一緒に暮らしていけるだけの稼ぎがあれば、他にはなにもいらないと。
けれどあの職場にいると、欲張りになっていく。
みんなと仲良くなりたいって。
仲良くなりたいのに、誘われる飲み会には参加できない。
矛盾する自分の気持ち。
そして――。
もう二度と、恋なんてしないと思っていたのにな。
先ほどの専務の笑顔が頭から離れてくれない。
思い出すだけで、胸がトクンと鳴ってしまう。
どうして人は、ひとりで生きていけないんだろう。
悲しい思いも辛い思いもしたくないから、ここまで来たのに。
もう誰も好きになりたくないって思っていたのに。
優しくされると、どうしても甘えたくなる。
ただ人恋しいだけなのかもしれない。――けれど、私の心で専務の存在は大きくなるばかりだった。
優しくしてもらっているのに、飲み会と聞くとあの日の記憶がフラッシュバックしてしまい、誘われても断ってしまっている。
ユウがいれば、私は幸せだった。
一緒に暮らしていけるだけの稼ぎがあれば、他にはなにもいらないと。
けれどあの職場にいると、欲張りになっていく。
みんなと仲良くなりたいって。
仲良くなりたいのに、誘われる飲み会には参加できない。
矛盾する自分の気持ち。
そして――。
もう二度と、恋なんてしないと思っていたのにな。
先ほどの専務の笑顔が頭から離れてくれない。
思い出すだけで、胸がトクンと鳴ってしまう。
どうして人は、ひとりで生きていけないんだろう。
悲しい思いも辛い思いもしたくないから、ここまで来たのに。
もう誰も好きになりたくないって思っていたのに。
優しくされると、どうしても甘えたくなる。
ただ人恋しいだけなのかもしれない。――けれど、私の心で専務の存在は大きくなるばかりだった。