愛しの残念眼鏡王子
心配した社長と副社長がお見合い話を持ってきて、あっという間に結婚が決まっちゃうかもしれない。

そうなったら私は、どう思うのかな?


専務のことが好き。専務に幸せになってほしい、笑っていてほしい。

その願いは変わらない。

でも――ひとつ付け忘れていない?


専務のことが好き、私が幸せにしてあげたい。そばで笑っていてほしい……じゃない?


私、専務のこと言えなくない?

私の方がウジウジ悩んじゃっているじゃない。


また辛い思いをしたいの? 後悔したいの?

自分の気持ちを押し殺して、相手の気持ちの変化に気づかないフリをして。

そうすれば、ずっと幸せな時間が続くと思っていた。


けれどそれはとんだ思い違いだったよね?

ちゃんと彼と話し合わなかったせいで、気持ちはすれ違ってしまい、彼の心は離れていった。


私はまた同じような後悔をしようとしていない?

だって私……専務に自分の気持ちを伝えていない。
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