猫のドタバタ日記
智「悠太、そろそろ帰るぞ。店の前で待っとけ」
悠「わかった、まってる!」
郁ねぇちゃんバイバーイってスマイルビーム出してお店の扉を開けて走って行った。
え、走っていった?
この店、目の前が歩道っていったって大通り沿いだよ…
歩道なんてあってもないくらい狭いのに!
悠太くんが車にでも轢かれたら!!!
郁「悠太くんまって!!!!ストップ!!!」
そんな叫びは迫り来る黒いトラックにかき消される。
智「悠太っ!郁ちゃん!危ない!!!」
悠太くんを守ろうと、あたしまで車道に出ちゃってる。
あたしに出来ることは…
ドンッ
悠太くんを歩道に突き飛ばしてでも守ること。
智「郁ちゃん!!!」
悠「郁ねぇちゃん!!!」
智也先輩はしっかり突き飛ばされた悠太くんをキャッチした。
ふたりがあたしを焦り100%の顔で見てる。
うん、そうだよね。
あたしも今焦ってる。
迫り来る黒いトラック。
走馬灯みたいに小さかった頃の記憶が目の前をよぎる。
あぁ、あたし死ぬんだ。
郁「悠太くんが助かってよかった」
智「郁ちゃん!!!!!!」
プーーーーー!!!
クラクションが頭に響く。
100歳まで生きるつもりでいたんだけどなあ…
ガゴンッ
全身に痛みがビリビリと走って、そのままあたしは意識を離した。