イジワルな彼とネガティブ彼女
「からかうのもいい加減にしてください」


「からかってねーよ、本気だから。


今日も泊まってやろうか?」


「い、いいです!」


「じゃ、なんかあったらすぐ電話しろよ」


おやすみ、と言いながら玄関を出ていった。



本田さん、なに考えてるの?


ぜんぜんわかんない。


その時、見透かしたように美和から電話がかかってきた。


『莉子、具合どう?』


『うん、もう熱は下がったし、だいじょうぶ』


『足立くんに住所聞かれたからさ、教えちゃった。


事後報告でごめんね』


『あー、それなんだけどね・・・』


私は美和に、本田さんが看病してくれたこと、本田さんと翼くんが鉢合わせして翼くんが帰ったこと、さっきまで本田さんがいたことを話した。




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