イジワルな彼とネガティブ彼女
「あれ?」


いま、うちのマンションの近くを通りすぎましたけど?


「あの、送っていただけるって言ってませんでしたか?」


「せっかくだし、俺んちで飲みたいんだよ」


せっかくって・・・


「何か予定あった?」


「ないですけど」


「じゃあいいだろ」


また、本田さんのペースに巻きこまれていってる。


「はい」


昨日から今朝まで過ごした部屋に、また戻ってくるなんて。


「おじゃまします」


コートをかけたり、飲む準備をしたりしてから、ふたりでソファーに座った。


「莉子、まだ俺のこと信用できない?」


いきなり、単刀直入な質問。


「いえ、信用してはいるんですけど、私たちの関係ってどういえばいいのかな、って」


こういうことは、早目に確認した方がいいよね。










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