イジワルな彼とネガティブ彼女
ぶつかってしまった
結局、楓さんとは会えないまま、展示会前日を迎えた。
封じこめた気持ちを抱えていたけど、電話では普通を装った。
この会場は規模が大きくて、常にいろんなイベントが開かれてるからか、準備は前日にしかできない。
うちのブースは小さいし、社員総出でやれば間に合うはず。
総務部の美和は、社員一人ひとりの分担表を作るのが大変だったって嘆いてた。
通路を挟んで斜め向かいには、SFYの巨大なブースがあった。
さすが大手だけあって、うちの4倍くらいあるし、出入口からまず目に飛びこんでくる絶好の場所だ。
楓さんの姿は、まだ見えない。
「本田さん、まだみたいですね」
隣で準備してる足立くんが、小声で話しかけてきた。
「そう、みたいだね」
明らかに動揺した声で返事する私。
封じこめた気持ちを抱えていたけど、電話では普通を装った。
この会場は規模が大きくて、常にいろんなイベントが開かれてるからか、準備は前日にしかできない。
うちのブースは小さいし、社員総出でやれば間に合うはず。
総務部の美和は、社員一人ひとりの分担表を作るのが大変だったって嘆いてた。
通路を挟んで斜め向かいには、SFYの巨大なブースがあった。
さすが大手だけあって、うちの4倍くらいあるし、出入口からまず目に飛びこんでくる絶好の場所だ。
楓さんの姿は、まだ見えない。
「本田さん、まだみたいですね」
隣で準備してる足立くんが、小声で話しかけてきた。
「そう、みたいだね」
明らかに動揺した声で返事する私。