イジワルな彼とネガティブ彼女
足立くんは、私を頼れるお姉ちゃんみたいに感じているだけだ。


入社したばかりでミス連発していた足立くんを、私がかばったことがあった。


それからは、ミスしないように丁寧にわかりやすく教えたつもり。


私も、足立くんを弟のようにかわいがった。


最初はお互い敬語で話すくらいでぎこちなかったけど、コンビを組むようになってからというもの、少なくとも私は、緊張しないで話せるようになった。


よく考えてみれば、構えずに話せる男性は、足立くんくらいだ。


だけど、それはあくまでも仕事上のことだけ。


プライベートで、足立くんとふたりで出かける勇気はない。


足立くんには、もっとお似合いの女の子がいるはず。


そもそも、足立くんが私を女として意識しているわけないし。


私が勘違いしたりしたら、足立くんは迷惑だし、私が恥をかくだけだ。





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