イジワルな彼とネガティブ彼女
「俺さ、今まで結婚願望はなくて、その都度テキトーな相手とつきあってればいいと思ってた。


正直、女に不自由してなかったし、元カノの中では莉子より美人もいた。


だけど、手放したくない、ずっと一緒にいたいって思えたのは、莉子が初めてだから」


「ありがとう」


「俺、莉子が自転車で突っ込んできた時、朝からめんどくせーな、って思ったんだけど、顔を見たら去年の展示会の子だってわかって、なんとかして知り合いたいって思った。


莉子がバラまいた紙をチラ見して、勤務先を調べてさ」


「もしかして、駅で会ったのって・・・」


「あれは、莉子の会社の最寄り駅調べて、待ち伏せしてた」


「そのあと、お店で会ったのも?」


「莉子が会社から出てくるのを待って、あとをつけた」


「一歩まちがえば、ストーカーだね」


「悪かったよ、でもそこまでしたいくらい本気だったから」









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