イジワルな彼とネガティブ彼女
「そのネックレス、ずっとつけてくれてんだな。


展示会の時も見た」


「うん、大切なものだから」


「でも今は、裸にネックレスだから、なんかエロい」


急に男の顔になって、キスの嵐がふってきた。


「もう、さっきしたばっかり」


「さんざん我慢してたんだから、しょーがねーだろ」



甘い甘い時間を過ごしたあとは、会えなかった分たくさんたくさん話した。


合併のことも詳しく聞いた。


やっぱり吸収合併だから、当初はうちの部長クラスの中には、リストラ対象の人もいた。


だけど、楓さんが中心になって、リストラに反対してくれた。


リストラするかどうかは、合併して業績を見てからでも遅くはないからって。


「俺は、莉子と出会ったのも合併したのも、運命だと思ってるんだ。


だから、合併することで、できるだけ社員全員が前向きになれるようにしたかったから」


そう話す楓さんの顔は、最高にかっこよくて、まぶしかった。


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