イジワルな彼とネガティブ彼女
「いいから来いって。


これでも、高橋にケガさせたこと、悪いと思ってるんだから。


うちのディスプレイ、リサーチしてたことも黙っててやるからさ」


「リサーチなんてしてません、勘違いです」


「わかったわかった、リサーチじゃなくて、見学な。


歯は大事だぞ、まだ若いんだし、きちんと治してもらった方がいいって」


そのまま手を引っ張られ、外に出た。


包みこむように大きくて、あったかい手。


そのまま、5分くらい歩いて、キレイな歯科医院に連れてこられた。


あれよあれよというまに話が進み、金額に負けてお願いすることにした。


「あ、ありがとうございました」


「な、安くなっただろ?」


「そうですね」







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