イジワルな彼とネガティブ彼女
「莉子、おはよー」


「おはよー、美和。


どしたの、わざわざここに来るなんて」


美和のいる総務部はワンフロア下の階だから、例えばランチのお誘いとかは内線で連絡してくるのに。


「今朝、見かけたからさー、ランチしながら詳しく聞きたいなー」


・・・足立くんと一緒にいるところ、見られてたのか。


「わかった、じゃあお昼にね」


展示会の仕事に没頭して、あっという間にお昼になり。


美和と一緒に、会社の近くの定食屋さんに向かった。


「いらっしゃいませー、窓際のあいてるお席どうぞー」


「さてと、チャッチャと注文して、話しますか」


二人ともアジフライ定食を頼み、美和の追求が始まった。


「足立くん、めげないよね。


あれは本気だね」


「うーん、たまたま本田さんと一緒にいるところを見られちゃったから」


「なにそれ、初耳なんだけど!


本田さんと食事でもしたわけ?」


美和は、瞳をキラキラさせながら、すごく楽しそう。




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