イジワルな彼とネガティブ彼女
キスしてしまった
「ここだよ」


想像してたよりずっと、キレイなマンション。


駅から近いし、コンビニもすぐそばにあるし、オートロックだし。


「どうぞ」


「お、お邪魔します」


1DKで、窓が広い。


座るように勧められたソファーは、ふかふかのモスグリーン。


ほとんど何もない、シンプルな部屋だけど、落ち着く。


「はい、コーヒー」


「ありがとう」


すぐ右隣に、足立くんが座ってる。


それだけで緊張している自分を感じる。


「莉子さん」


「は、はいっ」


ダ、ダメだ、足立くんの顔が見られない。


「そんなに緊張しなくてもいいよ」


「足立くんは、緊張してないの?」


「してるに決まってる」


「足立くん、言葉遣いが変わったね」


「ごめん、莉子さんとつきあえたのが嬉しすぎて、なんかなれなれしくなってるかも」


「ううん、敬語とか使わない方がいいの」


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