イジワルな彼とネガティブ彼女
それから、いろいろとレクチャーを受けた。


いざ、という時の心構えとか。


今までの私には縁のないことだから、いちいち新鮮で。


そして、翼くんにも『日曜はどうかな?』とメッセージを送った。


ソッコーで『だいじょうぶです!日曜10時に駅前で!』と、やたら!マークだらけの返事が来た。


かわいいな、翼くん。



日曜10時に待ち合わせ場所へ行くと、すでに翼くんは立っていた。


明るいベージュのダッフルコートに、細身の赤いパンツ。


・・・似合ってるけど、見た目以上に、若い。


私が隣に並んだら、姉に見られそうだ。


まだ昼間だけど、クリスマスが近いから、街全体が華やいで見える。


イルミネーションも、今はただの暗いコードだ。


自分が着ている服を考えると、逃げ出したくなったけど。


ドタキャンするわけにもいかないし、あきらめて翼くんの元へ近づいた。







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