イジワルな彼とネガティブ彼女
とまどってしまった
ランチを終えて、もう1軒文具店をまわって。


気づけばもう、あたりは暗くなってきた。


「冬は、暗くなるのが早いね」


「そうだよな、もうすぐ冬至だし」


お店を出ると、あちこちでイルミネーションが灯っていた。


「莉子さん、あのさ・・・。


クリスマスなんだけど、一緒に過ごしてくれる?」


「私でいいの?」


「いいよ、もちろん!」


「でも、クリスマスは、どんな風に過ごせばいいの?」


「ふたりで過ごすだけで、俺はいいけどな」


「平日だし、どっちかの家で過ごす?」


「じゃあ、俺、莉子さんちに行きたい」


「うちでごはん食べる?」


「莉子さん作ってくれるの?」


「たいしたものは作れないけど、いい?」


「莉子さんが作ってくれるなら、なんでもいい!」


翼くんの様子は、しっぽをブンブンふっている子犬みたいだった。


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