サイコパスゲーム

開始

☆☆☆

『ガーッ トントン。』

ワイワイと盛り上がっていたブースに突然響いた音。

どうやら、ブースの天井にいくつもある、

小型スピーカーから音がしているようだ。


ピタッと時間が止まったように、笑い声や話し声がなくなった。

ブース内へ静けさが伝わっていく。


しばらくしてブース内がしん...となった時、スピーカーから再び音が聞こえた。


音、というか今度は声だった。


『...さぁて、こんにちは。

皆さん、サイコパスゲームの会場にお集まり頂き誠にありがとうございます。


皆さんにはこのゲームを、心起きなく楽しんで頂きたいと思っております。


しかしながら、このゲームは人を殺していく...失礼しました、排除していくゲームでありますから、


まぁ、そういうこともあるわけです。

命を、落としてしまう...ということも。』


もう誰1人として、声を上げるものはいなかった。

命を落とすかもしれない、そんなこと、もうプリントで分かっているし、第一自分たちは元自殺志願者なのだから。


それに皆、自分から望んでサイコパスゲームに参加したのだから。

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