サイコパスゲーム
「やめてっ、うちの...髪ぃっ...!」

ラミちゃんは涙を流しながら舞美ちゃんに懇願する。

そんなことしても、逆に煽るだけなのに...。

フッと嘲笑を浮かべる。

「なに、笑ってんの?ナツ」

舞美ちゃんにギロリと睨まれて、身体が震えた。

「えっ...あ...」
「さっ、行こ!ナツ!」

なんとか麗楽々に腕を引かれ、教室を出た。

出た瞬間、

「ハア、ハア...ハ...ッハッ...ハァッハー...」

やっぱり。

過呼吸...。

まだ治らないな。

麗楽々が心配そうに背中をさすってくれる。

舞美ちゃん...やっぱりいじめっ子は苦手だ。

ラミちゃんの悲鳴。

舞美ちゃんの笑い声。

クラスメイトのクスクス笑い。

すべて。すべて。

なくなっちゃえば、この世は平和になるのかな。

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