サイコパスゲーム
まわりがザワザワと騒ぎ出した。

でも、イジメだとは気付いていないようだ。


ならば、はやくいろんな人にイジメのこと伝えないとっ...!


あたしはそうおもって、切れている唇を開いた。

「あのっ...、」

何人かの生徒がこちらを向く。

あたしは思い切り息を吸って、叫ぼうとした。

『いじめられている、助けて』と。

「いっ...」
「ナツ、大丈夫ぅ!?」

あたしの言葉は、途中でかき消された。


舞美ちゃんたちが心配そうな顔つきで近寄ってきて、身体を揺すってくる。


やばっ...!告げ口しようとしたこと、バレた!?

「保健室、行こ?」

舞美ちゃんと緑ちゃんに立たされる。


そのとき耳元で、舞美ちゃんがボソッと一言。


「逃げられるとか、思ってんじゃねーぞ」


ハッとして舞美ちゃんを見ると、その顔は怒りで染まっていた。

そして頭突きをされ、あたしの意識は遠のいていった。

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