サイコパスゲーム
また、イジメられるのが怖いからだろうか。

麗楽々はあたしを絶対に裏切らない。

そんなこと、分かっているのに。

信じなければいけないのに。

そんなあたしの気持ちなんてつゆ知らず、麗楽々が太陽のような笑顔を浮かべた。


「うん、ナツ!ナツも、アタシの親友、今日もヨロシクね!」

そこでやっと安心して、あたしは麗楽々の手を離した。

繋いでいたところが汗ばんで、熱を含んでいる。

そんなにきつく、握りしめてしまっていたのだろうか。


あたしは自分を恥じた。


そのとき麗楽々が、あたしの顔を覗き込みながら、こう聞いてきた。

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