サイコパスゲーム
生臭さを取り払うためにトイレに向かう。


パシャパシャと水で顔をゆすぐが、匂いは全く落ちない。


あたしはトボトボと教室に戻り、バッグを背負った。

今日は早退しよう。

そう思ったからだった。

みんな、どうした?という顔で眺めてくる。

「ナツッ!」

華が近寄ってきた。

なんなの...?

さっきは思い切り、目をそらしたくせに。

あたしのこと、見捨てたくせにっ...!

「何?」

振り向いて、ギロりと睨む。


華はあたしから漂うホコリなどの生臭さに顔を顰めた。


......そんな顔するなら、近寄らないでよ...。

「用ないなら、あたし帰るね」

「あっ、待って!ナツ!」


きっと謝るつもりなのだろうけど、今更そんなことされても許せるとは思えない。


それに、華を許してもイジメが止む訳では無いのだ。

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