サイコパスゲーム

無意味な懺悔

☆☆☆

「ただいま」

2日ぶりに見る家のドア。


茶色くて、どこか懐かしさを思わせるようなドアだ。

あたしは鍵を開け、ドアノブを引いた。


ガチャ、キィ...


そんな音を立てて開く。


家の匂いを身体いっぱいに吸っていると、お母さんがパタパタと走ってきた。


「どちら様ですか...えっ!?ナツ?」

ギョロギョロとあたしを見てくるお母さん。

なんでいるの?とでも言いたげな表情だ。

あたしは靴を脱ぎ捨てながら、

「そうだよ」

と呟いた。

「なんで帰ってきてんの...?1週間って約束だったわよね?」

「気まぐれ」


麗楽々が原因でイジメられて会うのが気まずいからなんて、口が裂けても言えない。


お母さんは困ったような、そして安心したような顔をした。

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