サイコパスゲーム
痛い。

けれど、動けない。

頭骨に足が容赦なくめり込んでくる。

脳ミソが悲鳴をあげている。


苦しみ悶えるあたしを見て、舞美ちゃんが嘲笑うようにこう言った。


「あんたはいつまでもいじめられるの。


麗楽々でもいいけど、ナツに麗楽々を売ることはできるかしら?」


出来るわけない。

出来るわけないじゃないか。

麗楽々は命の恩人なんだ。

イジメからも守ってくれたし、

大河先輩からも守ってくれた。

あたしだって守られてばっかりなんて嫌だ。

麗楽々が困っている時くらい、あたしが守ったっていいでしょ?

ましてや麗楽々を売るなんて有り得ない。

___舞美ちゃんの足を無理やりどけて、あたしは声を振り絞った。


「売るわけないでしょ?舞美ちゃんなんかにあたしと麗楽々の関係は壊させない」


ギロリと舞美ちゃんを睨みつける。

負けるもんか。

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