サイコパスゲーム
唖然とするあたし。

心底楽しそうに緑ちゃんたちとハイタッチをする舞美ちゃん。


悔しさと怒りで唇が震えた。

無残にぐちゃぐちゃになったミニピザ、

クリームグラタン。

その他たくさんの、具材が机や床に散らばっている。


お母さんが頑張ってつくってくれたのに。


「見て、ぷるぷるしてる」
「怒ってるんじゃね、ナツの分際で」


緑ちゃんと舞美ちゃんがヒソヒソと、けれど確実に聞こえるように話している。


他の取り巻きもクスクスと笑っている。

クラスメイトたちは一生懸命目を逸らしていた。


「あんたが来るのが遅いからだよ。

昼やすみ、行くって約束したでしょ?」


舞美ちゃんが勝手に決めただけじゃない。


それでもあたしはなにも言わず、黙って席を立った。


「やっと行く気になった?笑

......待ってる人いるから早くして」

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