サイコパスゲーム
それを、今やる時だ。

あたしはきゅっと唇を噛み締め、ヘールの手を握った。


「交渉成立ですね」

ヘールはそう言ってニヤリと笑うと、

あたしの前に跪いた。


「改めて自己紹介をさせていただきます。

僕はヘール=セーヴァント。

地獄の召使いです。

本日からあなたの執事とさせていただきます。

どうぞ、よろしく」


ヘールのまつ毛が、ふわりと揺れて、1本落ちた。

そのまつ毛があたしの手の甲に触れた時。


___あたしのなにかが崩れていく気がした。


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