せんぷうき
出会い
彼、「佐藤キヨカズ」に出会ったのは、高校生の時だった。
小・中学校とバレーボールに青春をかけていた私は、高校に入って、あっさりとバレーをやめてしまった。
理由は簡単。
「チームの雰囲気が私に合わなかったから」
理由を聞かれる度に、そう答えていたけれど、本当はただ単に、練習についていけそうになかったからだ。
私のモットーは「辛い練習なんかしたくない。勝てなくてもいいから、みんなで楽しく練習したい」だった。
今考えると、なんてバカな子だろう。
だけど、バレーへの情熱は捨てきれず、結局私は男子バレー部のマネージャーになった。
そこに、キヨはいた。