せんぷうき



その年の入部者は、私を含めてたった5人。
でも、全員が経験者だった。
「はい、じゃあ次は、マネージャー志望の女の子です!!」
部活編成の日、新入生は前に立って自己紹介をしていた。
私は4番目。
ノリの良いキャプテンに促され、私は簡単に自己紹介をした。
「近野ミゾレです。一応、小学3年生からバレーをやっていました。マネージャーは初めてですが、一生懸命頑張りますので、よろしくお願いします。」
「はい、ミゾレちゃんでした。いやー、女の子が入ってくれて良かったですね。今年、前マネージャーが卒業しちゃったから、本当に助かるよ。それでは最後は、期待のエース、南鳥中のキヨカズ君です!!」
盛大な拍手が鳴り止んだ後も、キヨはしゃべりださなかった。
しーんとした沈黙がしばらく続いた後、キヨはようやく話し始めた。



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