空に星が輝く限り、私はきみを忘れない~Dearest~
昴を失ったあとの彼女は、見ていられなかった。


憔悴しきった姿。


心ここにあらずといった様子で、僕らを見てもほとんど言葉を発しなかった。


そのまま夏休みが終わっても、彼女は学校に来なかった。


昴を失った彼女の傷はとても深く、とても学校に来られる状態ではなかったんだ。


藤井と交代で毎日放課後に会いにいったけど、あの日だまりみたいだった彼女の面影はどこにもなくなってしまっていた。


部屋には入れてくれるものの、ベッドに座ったまま、ほとんど反応がない。


たまに受け答えがあっても、それは「ねえ、昴はどこ……?」といった類のもので、どう答えていいのか困るようなものだった。





そして、それは起こってしまった。


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