空に星が輝く限り、私はきみを忘れない~Dearest~
防水バッグにスマホとタオルを突っ込んで、最後に彼女を見たという方向へと泳いでいく。
だけど当然そこにはもう彼女の姿はない。
どこだ……!
少し前から、雨が降り始めていた。
夏とはいえその雨粒は冷たく、水着のままじゃ大してかからずに体温が奪われてしまうだろう。
早く見付けださないと……
焦りを覚え始めた、その時だった。
(――こっちだ!)
「……!」
声が聞こえたような気がした。
それは懐かしくて、耳慣れた声。
(こっちだ、涼! 梨沙はこっちにいる!)
それが幻聴の類だったのか、それとも本当に昴の幽霊の声だったのか、分からない。
だけど僕はそれを信じた。
声のする方向へと泳ぎ出す。
だって幻聴にせよこの世のものではない何かにせよ……それは僕が最も信頼する相手の声だったから。
そしてその声に導かれていった先に……仁科はいた。
だけど当然そこにはもう彼女の姿はない。
どこだ……!
少し前から、雨が降り始めていた。
夏とはいえその雨粒は冷たく、水着のままじゃ大してかからずに体温が奪われてしまうだろう。
早く見付けださないと……
焦りを覚え始めた、その時だった。
(――こっちだ!)
「……!」
声が聞こえたような気がした。
それは懐かしくて、耳慣れた声。
(こっちだ、涼! 梨沙はこっちにいる!)
それが幻聴の類だったのか、それとも本当に昴の幽霊の声だったのか、分からない。
だけど僕はそれを信じた。
声のする方向へと泳ぎ出す。
だって幻聴にせよこの世のものではない何かにせよ……それは僕が最も信頼する相手の声だったから。
そしてその声に導かれていった先に……仁科はいた。