命短き、花初恋。
明日から、夏休みに入る。
そんな日だった。
「ねぇ、水本さん。」
「あ、はい!なんですか?」
久し振りに宮崎くんに話しかけられた。
「この人の作品を探してるんだけど…」
そういって出してきた本の名前を見る。
「この人なら…」
私は本のある場所まで案内する。
「ここですよ。」
「ありがとう。水本さん。」
「いえ。この位、普通です。図書委員なの
で。」
「そうだね。」
「…」
2人、きりだ。
今なら、自分の気持ちを言えるんじゃない
か。
だって、明日からは夏休み。
しばらく、顔を合わせることは無い。
だから、傷がエグられる事をない。
だったら…
「宮崎くん!」
「どうしたの?水本さん。」
「あの、好きです!」
「…僕のこと?」
「はい!」
「…」
「付き合って下さいっ!」
「…いいけど。」
「え!本当に!?」
「うん。でも、僕、あと1ヶ月しか生きられ
ないよ?」