命短き、花初恋。
「水元…」








「島津さん。」








「…何だって?」








「…ただの過労でしたっ!」








「はぁっ!?」








「いやー。私もびっくりしたんですよ。そし








たら、先生が過労だって言ってました。ち








ゃんと寝ないとダメですね。」








うまく、嘘を付けただろうか。








「そ、うか。どうするんだ?しばらく休んだ








ら?」








「いえ。今日は帰りますが、明日からはまた








出勤します。」








「無理しなくていいんだぞ。3日くらい休ん








でも…」








「私が休んでいる間にも、里倉先生は作品を








書いているんです。それなのに、私だけ休








むだなんて、できません。」








「そうか。辛かったら言えよ。」








「はい。そういえば、私が倒れたこと、里倉








先生に言っちゃいましたか?」








「いや。時間がなくってな。すまない。」








「いえ。大丈夫です。できれば、そのまま伝








えないでおいてくれませんか?」








「え?」








「…里倉先生を、心配させたくないので。」








「…わかった。」








「ありがとうございます。」








「送ってくよ。車で」








「…お言葉に甘えます。」
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