命短き、花初恋。
「あ…」








「水元。」








「…今の、聞いてましたよね?」








「…お前、死ぬのか…」








「はい。脳腫瘍があります。」








「…里倉先生は…?」








「言っていません…」








「そんな…あんまりだろ…」








「…いいんですよ。これで。」








「言わないか…里倉先生に。」








「…はい。言わないでください。」








「…」








「…島津さん。」








「…なに?」








「いつも、優しくって、私の話を聞いてくれ








て、味方になってくれて、ありがとうござ








いました。これ、私がこれから入院する病








院の住所です。島津さんには知っていても








らいたくって…お願いします。」








私は島津さんに、住所を書いた紙を手渡す。








「…」








「それじゃあ…」








私は屋上をでた。








さよなら。








そして、ありがとう。








島津さん。
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