命短き、花初恋。
誰だよ。








こんな時に。








「はい。」








僕は、少しキレ気味に出る。








「島津です。」








「…島津くんか…」








「作品は?どうですか?」








「まだできてない。」








「ずっとそれじゃないですか!もう一週間経








ちましたよ!」








「わかった。すぐだから。」








そう言って、島津くんを帰そうとする。








すると島津くんが言う。








「…水元なら。許してませんから。」








「…」








「じゃあ。俺、また明日来ますから。」








そういって、島津くんは帰っていった。








…そんな事はわかってる。








やらなきゃいけないことだって。








でも…








その時。








桜と死ぬ間際に約束した事を思い出した。








「作品を…書き上げる…」








僕はパソコンに向かった。








これだけは完成させなきゃ。








絶対に。








僕は、この作品で








君と過ごした日々をつなぎとめておきたい。








だから。








その日は初めて








徹夜した。
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