不器用なコイビト。
一旦立ち止まり、隆介のケータイに電話をかけようとした時…。
「ちー」
大介が、後ろから追いかけてきていた。
「大ちゃん…」
「俺だったら…悲しませない」
強い眼差しでそう言った大ちゃんは、私を強く抱きしめた。
「大ちゃん!!離して…」
「ちー、俺を選んでよ…」
「お願い!大ちゃん」
ギュッ!!
私の言葉なんて聞き入れてくれず、力がさらに強くなった。
隆介ー…。
私はケータイを強く握り締めた。
するとー…。
パシッ!!!
大きな音とともに、私は愛しい温もりの中にダイブした。