不器用なコイビト。
「な…何かの間違いだよ。送ってって頼まれたとか何か」
「そうかな?じゃあなんで“ちーは何も聞いてないの”?」
「!」
ナンデナニモキイテナイノ?
「…~っ!!」
バッ!!
「ちー?」
私は隆介の所に走っていった。
近くに着くと、息を切らしながら立ち止まった。
「知香?帰ったんじゃないのか?」
「……どういう事?隆介」
「え?」
「その子…誰?」
「いや…別に」
「…そっか。私なんかに話すことは無いか」
「知…」
「約束したじゃない。ちゃんと伝えるって!!!!!」
バッ!
「知香!!!」