不器用なコイビト。
隆介の声は私の耳に届いたけれど、私は振り返らずに走った。
「先輩、いいんですか?本当のこと伝えなくて」
「…いいよ。心配かけても伝えるべきだったんだ。それに今何を言っても言い訳にしかならないし」
「………」
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「うあぁ~も~」
私はベットの上で、枕を壁に投げたりとかなり荒れていた。
何で何で何も言ってくれなかったの?
それはやましい事があったから?
「……~っ、も~」
駄目だ。
もう、何も考えたくないや。
そう思ってそっと目を閉じた私は、そのまま眠りについた。
不安定な気持ちのまま、球技大会が始まるー…。