巻き物

巻き物「行きましたか?」

ヨル「あぁ。」

私は辞書から人の姿に変えた。

巻き物「ヨルさん、お疲れ様です。」

ヨル「あぁ、お前も面白かったよ。チョコレート出した時なんか爆笑しそうだった。」

巻き物「いきなり言うから大変でした…全く…持ってて良かったですよ。」

着替えると言ってヨルさんは部屋を出る。
すると、入れ違いにガラス戸からツキ君が帰ってきた。

巻き物「あぁ、お帰り。ツキ君。」

ツキ「ただいまです。あれ?ヨルは?」

巻き物「着替えてくると言っていたよ。」

ツキ君が溜息をつく。

ツキ「あの人が来る前に着替えて欲しかった…あんなだらしない格好で…」

巻き物「はは…その通りだね。」

モチヅキ君がまた溜息をつく。
全く…相棒をこんなに困らせるとは困った方だ。

巻き物「君は大変だね。」

ツキ「はい…そう言えば、今日の依頼どうして…」

巻き物「あっ…話してなかったのかな?ヨルさんは。」

ツキ「ヨルは面倒くさがりで。」

巻き物「じゃあ、私の依頼内容を話そうか。」

少し長くなるけどと付け加え、私は語り出した。

巻き物「私はね、消えたいんだよ。」
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