二つ目の満足


男「ここは?」

ヨル「言葉屋よ。」

ヨルが口調を変えている。
女性の様だ。面白がっているな。

男「貴女は?」

ヨル「私はヨルよ。」

男「えっと…?」

ヨル「貴方は言葉を買いに来たのよ。」

男「は?」

先程の女性同様、訳がわからないって顔をする。

ヨル「ここは言葉屋。言葉を売り買いするところ…貴方が望む言葉は…何?」

ゆっくり鍼を刺すような言葉遣い。
一言喋るたび、空気が凍る

男「望む言葉と言われても…」

男性は先程の女性と違い、完全にヨルに呑まれている。
ヨルから醸し出される雰囲気に言葉や、思考が呑まれていく。

ヨル「ゆっくり考えるといいわ…」
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