ヨル「貴方の欲しい言葉は?何?」

遊んでるな…ヨル。
ふざけてる感満載のキャラを目の前に見てると、吹き出しそうだ。

男「いきなり言われても…」

この人もこの人で受け入れるのが早いな…
俺の説明もすんなり聞いてたしな…
さっきの人とは違う反応に、少し興味をもつ。

ツキ「それならヨルに見繕ってもらっては?」

ヨルを指しながら、さっきの人と同じように勧める。
男性は困惑顔のまま、ヨルにお願いする。

ヨル「悩みはないの?」

男「えっと…最近…いろいろな事に失敗して…ついてないって感じで…」

ヨル「失敗?」

男「人間関係とか、仕事とか…」

ヨル「成る程ね…」

お茶を淹れて、男性に差し出す。

男「ありがとう。」

さっきの女性と違ってお茶に手を出さなかった。

「なら『熟す』はいかが?」

「こなす?」

さっきの人と同じ言葉?
確かに内容は似てるけど…どうしてだ?

「その言葉なら貴方の助けになるはずよ。」

「…………」

じっと考え込む男性はこっちの反応を待っているようだった。
< 16 / 17 >

この作品をシェア

pagetop