兎は寂しくても死なない
ᙏ̤̫ )木宮真緒とセフレになる
寂しいって感情はどうしてこうもしつこく私を掻き回すのか。別に寂しいからといって彼氏が欲しいわけではないしこれといって生活に不満があるわけでもない。ただただ底なし沼にはまるように寂しいという感情にどっぷりと浸かってしまっている私はもう抜け出すことはできないのかもしれない。
ピロン ピロン ピロン
枕元に置いてある携帯が鳴り画面が明るくなる。時刻を知らせるアラームだ。
「あーうるさい」
少し乱暴に鳴り響くそれを止めたけどどうやら手遅れらしい。眠気は覚めてきてしまったようで私の頭はフルフルと活動を開始した。えっと今日の予定はなんだったっけ?とスケジュール帳を開けばビッシリと敷き詰められた予定が並ぶ。もしかしたら人は寂しさを予定で埋めようとするのかもしれないな、なんて自傷気味に笑えばポッカリ空いたこの胸の寂しさも少しは紛れるような気がした。
ピロン
携帯が鳴る。今度は友人かららしい。何の用かと覗き込めば他愛もない文字が楽しそうな絵文字と一緒に並んでいた。
ああ、今日もつまらなくて味気ない一日が始まろうとしている。