兎は寂しくても死なない
ᙏ̤̫ )花江隼人に優しくされる
「あー、藤堂、お前風紀委員だったよな?昼休みの自転車整備、今日行って欲しいんだけど」
朝から担任に引き止められたかと思えば、委員会の仕事を押し付けられた。
仕事の数が圧倒的に少なく、しかも校内見回りとか言いながら歩いていれば良いだけの委員会だと思って入ったと言うのに。自転車整備だなんて面倒すぎて欠伸がでちゃう。
「えー最悪なんだけど」
「ちゃんと行けよ?只でさえお前みたいなのが風紀委員で先生不満しかないから」
「わー先生、それ言葉の暴力」
「授業中爆睡する奴が悪い」
担任に絆され結局今日の昼休みは仕事をすることになってしまった。ゆっくりご飯食べたかったのに。まあ、たまには仕方ないか。脳内で一人会議をしていると授業開始のチャイムが鳴った。
〜〜
ツンツン
頬っぺたを突かれる感覚で目が覚めた。目の前には予想通り、私の前の席に座っている木宮真緒だ。「なーに、まーくん」一旦起こした顔をまた腕に埋めながら気だるげに言い放てば、「類、昼休み委員会じゃねーの?」なんて返ってきて少しだけ目が覚めた。
「あーもう昼休みか」
「はやく行かないとまた先生に文句言われんぞ〜?」
「まーくんって根は真面目ちゃんだよねぇ、あーやだやだ」
「さっきイケメンの先輩が、お前捜しにクラスに来てたぞ。多分委員会のじゃない?」
「えっ!ちょっと行ってくる!」
「切り替えはや」