この空の彼方にいるきみへ、永遠の恋を捧ぐ。
「ん……美羽……」
「えっ……」
――トクンッ
今、寝言で私の名前を呼んだ……?
それに、胸が不覚にもときめいた。
棗くん、今どんな夢を見てるんだろう……。
気になって、棗くんの寝顔を見つめていると、不思議と幸せな気持ちになる。
棗くんといると、なんでこんなに心が安らぐんだろう。
誰かといて、こんなにも自然体でいられるのは、棗くんだけだ。
親友の真琴ちゃんにだって、私は強がってしまうのに……。
棗くんには、弱い自分も全て見られても、いいって思える。
「んん……う」
すると、可愛らしいうめき声とともに、棗くんはついに目を覚ました。
「んー、ふあっ……」
そして、欠伸をしながら、トロンとした目でボーッと私を見つめてくる。
あ、棗くんまだ寝ぼけてるな……。
目を開けたまま寝ちゃってるみたいに、私を見つめたまま固まっていた。