この空の彼方にいるきみへ、永遠の恋を捧ぐ。



「俺にとっても、大切な女の子なので……ちゃんと守らせてもらいます」


まるで、恋人に言うみたいな言い方……。

私たちは、そういう関係じゃないのに……なぜだろう、この切ないのに嬉しい気持ちは。



「ただ……もし、俺が傍にいられない時は……美羽のこと、どうか頼みます」

「棗先輩……もちろんですよ」


逆に私のことを頼む棗くんに、真琴ちゃんが強く頷いた。

棗くん……。

私のことをそんなに大切にしてくれるのは、なぜ?

改めて、不思議な気持ちになる。

その答えが、いつかわか分かる日が来るのかな……。


そんなことを考えているうちに、お昼休みはあっという間に過ぎ去って行ったのだった。


***


放課後、裏門から出た私と棗くんは、その足で駅前のショッピングモールへとやってきた。


昼休みが終わる頃、

『お父さんの誕生日会に必要なものを買い揃えよう』

そう、棗くんが提案してくれたからだ。



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