この空の彼方にいるきみへ、永遠の恋を捧ぐ。
そして、パーティ雑貨のお店に入ると、棗くんがクラッカーを手に取って、私を振り返る。
「ね、美羽、クラッカーは必須アイテムだよね?」
「え、はい……そうですね!」
「あとは……この王冠なんてどう?」
棗くんは、紙の王冠を私に見せる。
棗くん、なんだか子どもみたい……。
「ふふっ、いいと思います」
無邪気な表情に、私は笑みがこぼれた。
「あ、ごめんね、俺の方が楽しんでる」
照れくさそうに頭を掻く棗くんに、私は笑いながら首を横に振った。
「私は、嬉しかったんです。だって、私のお父さんのことなのに、真剣に誕生日会のことを考えてくれたから……」
それが、どれだけ嬉しいことなのか……。
棗くん、分かってるかな?
私は、棗くんのそのまっすぐな気持ちに、いつでも前を向く勇気をもらってるんだよ。