この空の彼方にいるきみへ、永遠の恋を捧ぐ。
「それは、美羽の大切な人だからって言ったろ?ほら、美羽も選んで」
いつの間に持ってきたのか、カゴを手にした棗くんが、私の背を軽く押した。
「ふふっ、はい……それじゃあ……」
当たりをキョロキョロしていると、メッセージカードを見つける。
誕生日プレゼントと一緒に、メッセージを添えるのも、いいかもしれない。
私のお父さんへの気持ちを、ちゃんと形に残せるし……。
「メッセージカードか、いいんじゃない?」
メッセージカードを手に取って見つめていると、棗くんが手元をのぞき込んでくる。
「なら、これにします!あとは……ケーキとプレゼントも買わなくちゃ……ですね!」
「ははっ、その調子」
なんだか楽しくなってきた私に、棗くんも笑う。
棗くんにつられたのか……悩んでるのが馬鹿らしくなったのか、私は心が軽くなるのを感じていた。