この空の彼方にいるきみへ、永遠の恋を捧ぐ。


「いったた……」


すると、リビングに落ちていたビンの破片が右手に切り傷を作った。


これ、朝、お父さんが投げたお酒のビンの破片だ……。

そっか、この上に私落ちちゃったんだ。

ポタポタと落ちる血を、どこか他人事のように見ていると……。


「お前がっ、お前が聖子の代わりに死ねば良かったのに!!なんでここにいるんだ!!」

「っ……お父さん……?」


お父さんは私を恨めしそうに見つめて、近くにあった別の酒ビンを手に取る。


まさかお父さん、それで私を……殺すの?

お父さん、私はお父さんの娘なのに……。

なのに、お母さんよりも私が死ねば良かったなんて、思ってたんだ。


「私は……お父さんの……なに?」

「お前は、疫病神だよ」


――ズキンッ!!

手の傷の痛みよりも、心臓が抉られる痛みの方が大きかった。


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