この空の彼方にいるきみへ、永遠の恋を捧ぐ。



「美羽……その笑顔が見られただけで、俺は嬉しいよ」

「棗くん……」


何ともいえない気持ちで、棗くんと見つめ合っていると、お父さんが咳払いをする。


「棗くんが、うちに婿に来る日も遠くないな」

「えっ、お父さん!?」


お父さんの爆弾発言に驚いていると、


「お父さんにそう言われるのは嬉しいですね」


そう言って、棗くんは確信を逸らすように答えた。

棗くん……?

その顔が、いつもとは違っで見えて不安になる。


「お父さん、ご飯は美羽さんの手作りなんです。冷めないうちにどうぞ」


「あぁ、いただくよ」

お父さんと打ち解けたように話す棗くん。

さっきの違和感は気のせい……かな。


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