この空の彼方にいるきみへ、永遠の恋を捧ぐ。
「美羽、どうし……そうか、知ったんだね」
私の顔を見た棗くんは、何かに気づいたように寂しげに微笑んだ。
どうして、そんな風に笑えるの。
今までだってそう、どうして……。
「辛かったはずなのに……どうしてっ」
「俺から伝えるべきだったのに……ごめんね」
「そんなこと!!」
つい、声を荒らげて立ち上がる。
だって、こんな時にまで私を心配してる!!
「そんなことっ…どうでもいい!!」
「……美羽……」
「このまま、何も言わずに遠くへ行っちゃうつもりだったんですか……?」
泣きそうになりながら、私は棗くんのベッドに縋り付くように膝から崩れ落ちた。
「私に何も言わずに!!」
「……ごめん……どうしたらいいのか、分からなかったんだ……」
戸惑うように私の手の甲を握りしめる棗くん。
それを握り返せば、棗くんは少しだけ嬉しそうに笑う。
たったそれだけなのに……。
こんなにも幸福で、胸が切なく締め付けられる。
この人がいなくなるなんて、想像したくない。