この空の彼方にいるきみへ、永遠の恋を捧ぐ。
「本当に誰……?」
「俺は……同じ学校の、きみの先輩かな」
同じ学校……本当だ、この人も私の制服と同じ。
でも、こんなカッコイイ人なら覚えてそうだけど……。
というか、いつから傍にいたんだろう。
それに私、今は泣きすぎて顔が大変なことに……。
頭の中で、パニックを起こしていると、男の子はニコリと爽やかに笑った。
「もし良ければ、話してくれないかな」
「え……?」
男の子は私の目の前にしゃがむと、頬にある涙の跡を手のひらで無でる。
――トクンッ。
わっ……さ、触られた……。
それにしても、温かくて、優しい手だなぁ。
優しい人は、表情にも仕草にも、こんなに出るものなんだって、初めて知った。