この空の彼方にいるきみへ、永遠の恋を捧ぐ。
Episode9:どんな時も傍にいるよ
【美羽side】
***
棗くんが入院した日から数日。
棗くんは入院を拒んで、今まで通り過ごすことを選んだ。
幸い、痛み止めで痛みがコントロールできていて、定期的な受診のもと、退院を許されたのだ。
「ふぅ……暑いな」
「本当にね、棗くん、体調は大丈夫ですか?」
季節は本格的に暑くなって、私は棗くんと熱い日差しの中、高校へと向かっていた。
「うん、今は大丈夫。念のため、痛み止めも持ってきたから」
棗くんはそう言いながら息切れをしている。
お腹をさすりながら、なんとか歩いているけれど、痛み止めを飲まないと耐えられないほどの激痛があるらしい。
「無理しないでくださいね、私には辛いって言ってください」
「ふっ……うん、美羽に嘘はつかないって約束する」
でも私は……。
棗くんが痛みに苦しんでいても、背中を擦るくらいしか出来ないんだ。
それが、歯がゆくてしょうがない。
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棗くんが入院した日から数日。
棗くんは入院を拒んで、今まで通り過ごすことを選んだ。
幸い、痛み止めで痛みがコントロールできていて、定期的な受診のもと、退院を許されたのだ。
「ふぅ……暑いな」
「本当にね、棗くん、体調は大丈夫ですか?」
季節は本格的に暑くなって、私は棗くんと熱い日差しの中、高校へと向かっていた。
「うん、今は大丈夫。念のため、痛み止めも持ってきたから」
棗くんはそう言いながら息切れをしている。
お腹をさすりながら、なんとか歩いているけれど、痛み止めを飲まないと耐えられないほどの激痛があるらしい。
「無理しないでくださいね、私には辛いって言ってください」
「ふっ……うん、美羽に嘘はつかないって約束する」
でも私は……。
棗くんが痛みに苦しんでいても、背中を擦るくらいしか出来ないんだ。
それが、歯がゆくてしょうがない。