この空の彼方にいるきみへ、永遠の恋を捧ぐ。
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放課後、棗くんと図書館で勉強する約束をして別れた私は、教室へとやってきた。
席につくと、部活から帰ってきた真琴ちゃんが前の席についてこちらを振り返る。
「美羽、なんか最近顔色悪くない?」
「え、そうかな……?」
私は、笑顔で誤魔化す。
真琴ちゃんにはまだ、棗くんの病気のことを話していない。
何というか、私自身まだ受け止めきれてないせいか、言葉にするのが辛かったのだ。
「……美羽、うちが何年、美羽の親友やってると思ってんだよ」
「真琴ちゃん……」
5年ほどの付き合いがある真琴ちゃんには、私が何かを隠していることはお見通しみたい。
それに、私は耐えきれず笑顔を崩す。
「っ……実は……」
泣き出しそうな私に気づいた真琴ちゃんは、私の腕を引いて立たせると、ベランダに私を出した。